冬の熊野古道の歩き方|おすすめハイキングコース・観光スポット・服装・持ち物教えます!
冬の熊野古道 おすすめハイキングコース
熊野古道・伊勢路コース
熊野古道とは、和歌山県など1府3県にまたがっており、熊野三山と呼ばれる3つの神社へとつながる参詣道です。
熊野古道には大きくわけて5つのルートがありますが、今回はそのうちの1つ、紀伊半島の東岸を通る伊勢路(いせじ)コースを紹介します。中辺路など主要ルートに比べるとマイナーな伊勢路ですが、太平洋沿岸に道が通っているため、冬でも比較的温暖で、トレッキングにおすすめの道でもあります。
伊勢神宮から、熊野三山へ向かう伊勢路。いくつもの峠道をこえるこの道では、峠から熊野灘を一望したり、日本一ともいわれる棚田を望んだりと、さまざまな景観を楽しむことができます。
[おすすめ] 1泊2日で歩く伊勢路コース
1日目
馬越峠(まごせとうげ)ー天狗倉山(てんぐらさん)
ー尾鷲神社(おわせじんじゃ):樹齢1000年以上と言われるクスノキ(夫婦楠)が空高くそびえ立つ
ー鬼ヶ城(おにがじょう):鬼の見晴台といわれる展望台からは、熊野灘を一望することができる
2日目
七里御浜海岸(しちりみはまかいがん)・獅子岩(ししいわ):
七里御浜は日本で一番長い砂礫海岸で、日の出を見て気持ちよく出発。
ー花の窟神社(はなのいわやじんじゃ):世界遺産に登録されており、熊野古道最大級のパワースポット
ー熊野川舟下りー丸山千枚田(まるやませんまいだ)ー湯元山荘 湯ノ口温泉
語り部さんと一緒に歩くコース
歴史、文化などの知識があるだけで、同じ景色でも違って見えるという経験をした方は多いのではないでしょうか?
熊野古道には歴史や文化をはじめ、古道沿いに咲く季節ごとの山野草や山里の暮らしなども紹介し、一緒に歩く「熊野本宮語り部の会」という団体がいます。
熊野古道はただ単に歩くだけではわからない歴史や自然景観などの魅力がいっぱいです。それらを知ることで一味違う熊野古道を楽しんでみませんか?
事前予約は不要で、毎週日曜日の午前9時20分 熊野本宮大社前発、発心門王子行きのバスに語り部が乗車しています。
熊野本宮語り部の会 公式サイト
http://www.hongu-kataribe.jp/index.html
冬の熊野古道 おすすめスポット
冷えた身体を温めたい!熊野古道沿いのおすすめの温泉2選
●川湯温泉 「仙人風呂」
川湯温泉は熊野川支流の大塔川にある、和歌山を代表する温泉の1つです。
川底から絶えず湧き出す70度以上の源泉に、熊野川の支流・大塔川が混ざり合うことで、温泉が出来ています。
そんな川湯温泉には、冬だけ登場する広大な露天風呂「仙人風呂」があります。
冬の風物詩と呼ばれる「仙人風呂」は、12月から翌年2月まで利用できます。自然の中にあるため、青空や星空を楽しみながら身体を休めることができます。
川湯温泉 仙人風呂
期間 | 12月~2月末日 |
入浴時間 | 午前6時30分から午後10時まで |
入浴料 | 無料 |
駐車場 | 無料 約36台 (仙人風呂より下流約150m) |
●[中辺路]湯ノ峰温泉「つぼ湯」
日本最古の湯として知られる湯ノ峰温泉街にある「つぼ湯」をご紹介します。熊野古道の一部として世界文化遺産にも登録されています。
「つぼ湯」は源泉掛け流し天然温泉の岩風呂で、日によって色を変えることから”七色の湯”とも呼ばれているそうです。
熊野古道を歩く際には、ぜひ訪れていただきたい温泉です!
期間 | 年中 |
入浴時間 | 6:00 ~ 21:30 ※1組30分 |
入浴料 | 1名770円 |
[中辺路]那智の滝
那智の滝は落差が日本一で、「日本三代瀑布」のひとつです。年中訪れることができ、いつ見ても迫力を感じる那智の滝ですが、空気が冷え込む冬だからこそ映え、より神々しく感じることができます。
また、冬場の冷え込みが厳しい早朝には凍てつくこともあります。滝の周囲の岩肌が白くなり、滝つぼの一部が氷に覆われます。冬だけ見られる那智の滝をぜひお楽しみください!
[中辺路]雪の道休禅門地蔵(ゆきのどうきゅうぜんもんじぞう)
熊野本宮大社の神域の入口とされる発心門王子(ほっしんもんおうじ)と伏拝王子の間の道中に、行き倒れた参詣者を供養する道休禅門地蔵がいます。
冬になると寒さから守るため、地元の人がわら帽子をかぶせてあげます。雪化粧した古道を歩く旅人を暖かそうな姿で見守っています。
地元の人の思いやりある行動に心が温まりますね。
朝霧
秋から冬に発生する朝霧。幻想的で美しい朝霧を見ることができる場所をご紹介。
①[中辺路]高原の朝霧
田辺市中辺路町高原は朝霧が発生しやすく、「霧の里」と呼ばれています。昼夜の寒暖差が大きく、湿度が高いと期待できます。
②[中辺路]近露の朝霧
日置川が流れ、盆地になっている近露の集落は、秋から冬にかけて朝霧に覆われる日が多くなります。山里を霧がやさしく包み込みます。
夜はゆっくり過ごし、朝は早起きして素敵な景色をご覧いただくのはいかがでしょうか。
①高原でおすすめの宿「 SEN.RETREAT TAKAHARA 」
2021年10月にオープンした一棟貸しの宿「SEN.RETREAT TAKAHARA」は、古民家をリノベーションして作られました。無人運営の宿なので、他の人の目を気にすることなく過ごすことができます。宿に用意された和歌山県産のお肉や野菜、お酒にジュース、お菓子は全て宿泊料に含まれているので、値段を気にせず楽しめます。
木の温もりあふれる広いリビングで団欒したり、夜には焚き火をしながら語り合ったり。夜には満天の星空が広がります!
②近露でおすすめの宿「SEN.RETREAT CHIKATSUYU」
2022年4月にオープンしたばかりの「SEN.RETREAT CHIKATSUYU」は7棟のコンテナヴィラで、石窯でのピザ作りや溶岩プレートBBQができます。 「SEN.RETREAT TAKAHARA」と同じように、オールインクルーシブの宿になります。ワンちゃんを連れての滞在も可能です!
冬の熊野古道を歩く上での服装・持ち物
気候(天気・気温)
熊野古道は本州の南の方にありますが、山間部なので冬はかなり寒くなります。また、日照時間が短くなるので、夕方早めに宿へ入れるコースやスケジュールがおすすめです!
熊野古道・伊勢路コースは温暖で、降雪・積雪はほとんどなく、雨も少ないです。
熊野三山の周辺は100m~600m程度の低山ですが、気温は平野部とあまり変わりません。
服装・靴・持ち物
基本的な服装・持ち物はこちらの記事をご覧ください!
●服装
冬は冷え込むため、防寒着を必ず持参する必要があります。
●靴
トレッキングシューズがおすすめです。
または、履きなれた滑りにくい靴底のスニーカーやウォーキングシューズをおすすめします。
※熊野古道は、山道だけではなくアスファルト道もあるので、重登山靴はアスファルトだと歩きにくい場合もあります。そのため、トレッキングシューズや軽登山靴の方がおすすめです。
●持ち物
宿泊施設が決まっていれば、何日分かを宅急便などで送ることも可能です。雨や雪に備えてレインウェアやリュックカバーも持参しましょう。
冬の熊野古道 まとめ
今回は冬の熊野古道の歩き方についてご紹介しました。
春や秋がベストシーズンとされる熊野古道ですが、冬だからこそ楽しめる・訪れていただきたいコースやスポットが実はたくさんあります。
防寒対策をしっかりと行った上で、冬の熊野古道をぜひ満喫してみてはいかがでしょうか。