安全に熊野古道を歩くのにぴったりの服装・靴・持ち物は?季節ごとの装備品をご紹介!
和歌山県にある世界遺産・熊野古道をトレッキングするのに、どんな装備を準備したらいいか悩んでいませんか?どんな服を着て、どんな靴を履けばいいの?杖は必要?カバンはどんな形がいいの?などなど、迷ってしまうポイントはたくさんありますよね。
今回は熊野古道を歩くのにぴったりの服装や靴、持ち物をご紹介します。特に、熊野古道を初めて歩く初心者の方が安心して熊野古道を歩いていただけるように「あると安心」な持ち物についてもご紹介していますよ。
また、季節や、歩くコースによっても装備品は大きく異なります。季節ごと、コースの難易度ごとにご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
熊野古道を歩くときの服装って何がいいの?
熊野古道と一口に言っても、なだらかなコースからアップダウンの激しい難易度の高い険しいコースまで様々。しかし、いずれのコースを歩くにも「トレッキング」用のスタイルでいくことをおすすめします。
夏であっても、長袖長ズボンが基本です。歩く際に怪我から身を守るという意味もありますが、夏場は虫が多いので虫除けにもなるんです。
春〜夏(4月〜9月)
長袖シャツ | 速乾性のあるもの。綿はNG。 |
長ズボン | 伸縮性があり、歩きやすいもの。 |
レインウェア(雨具) | 上下別々のもの。マウンテンパーカーやウィンドブレーカー。リュックまで覆えるポンチョなどもあると便利。 |
帽子 | 日除けや頭部保護のため。ツバが適度に広がっているもの。 |
インナー | ポリウレタン製など速乾性のあるもの。汗をかいたときの替えがあるとベスト。綿はNG。 |
靴下 | 厚手のもの。足首までしっかり覆うもの。 |
秋〜冬(10月〜3月)
寒い時期に熊野古道を訪れる場合には、春夏の装備に下記の装備をプラスしましょう。
防寒具 | フリースや薄手のダウンなど。秋冬用シャツであれば1枚でOKの場合も。 |
トレッキングパンツ インナーパンツ | 裏起毛のものもあります。長ズボンの下に履いて二重にするとより暖かい。 |
ネックウォーマー | 首を温めると一気に寒さが和らぎます。 |
手袋・軍手 | 防寒だけでなく、怪我予防にもなります。 |
熊野古道を歩くのにおすすめの靴って?選び方もご紹介
次は靴の選び方についてご紹介します。どんな靴を履いていけば、熊野古道を怪我なく歩くことができるのでしょうか?
熊野古道は苔むした道が多くあります。見た目は美しいのですが、これが滑りやすく危険なんです。かつては、人々が命がけで歩いた熊野古道なので、甘く見ずにしっかりと装備を整えて歩くことをおすすめします。
靴の選び方
熊野古道には、苔むした山道や、石段、アスファルトの国道、砂浜などさまざまな道が含まれています。それら全てに適した靴はトレッキングシューズです。登山用のしっかりとした靴は、底が厚すぎてかえって歩きづらい場合があるので注意が必要です。
また、スニーカーとトレッキングシューズの大きな違いはソールの硬さと足首のサポート力。トレッキングシューズはソールが硬く、熊野古道の凸凹道でも安定して歩くことができます。さらに、疲れにくいというメリットもあるんです。
初心者は特にハイカットの靴を選びましょう。足首の捻挫から守ってくれますよ。
新しい靴を用意する場合は、必ずお店で試し履きをし、自分の足にフィットするものを選んでください。当日履く靴下を履いて、足のサイズを計測してもらい、つま先に1.5cm程度の余裕があるものを購入することをおすすめします。購入後は、事前に何度か履いて慣れておきましょう。熊野古道を歩いている最中に足を痛めては大変です。
下記の靴は熊野古道を歩くのにおすすめ!参考にしてみてください。
熊野古道に持っていくと良いものとは?おすすめの持ち物
次に、どんなカバンにどんなものを入れていけばよいかについても解説します。
まずは、必需品からご紹介!
必需品
リュックサック | 15〜25リットル程度のもの。2泊以上であればもう少し大きめでも◎。 肩掛けカバンは片方に負荷がかかるのでおすすめしません。 |
飲料 | 自動販売機はないので事前準備を! 夏場は特にスポーツドリンクなど、塩分もとれるものを。 |
昼食 | お昼ご飯を挟む場合は持参。宿によっては用意してくれるところも。 |
タオル | 汗拭き用。汗が冷えると身体が一気に冷えてしまいます。 |
地図 | 熊野古道の中には、道標が少なくわかりづらい場所も。事前にルートを確認する意味でも用意しておくことをおすすめします。 携帯の圏外であるエリアも多いので、スマホだけに頼るのは危険! |
ビニール袋 | ゴミを入れたり、着替えを入れたり。雨の日には特に重宝します。 |
あると安心なグッズ
杖 | 特に体力に自信がない方、難易度の高いコースに挑戦する方におすすめ。疲労が軽減されます。 |
おやつ | 1時間程度のトレッキングでは必要ありませんが、それ以上のコースでは飴やチョコなど手軽にエネルギー補給できるものを持ちましょう。 |
持ち運び用バッテリー | 圏外の場所が多く、いつもよりスマホの充電の減りが早いため役立ちます。 |
虫除けスプレー | 特に夏場は持っていると安心です。 |
懐中電灯 | 日が落ちた時にあると便利です。 |
レジャーシート | 休憩時にお尻が濡れないように。雨が降っていなくても地面が湿っていることがあります。 |
クマ除けの鈴 | 特に山あいのルートを歩くときは持っていると安心です。 |
熊野古道を歩くときに気をつけるべき注意点
それでは、熊野古道を訪れる前に知っておきたい注意点についてもお伝えします。自分の身を守るため、世界遺産を守るために必ず守ってくださいね。
世界遺産・熊野古道を守るために大切なこと
昔の姿をそのまま残していることを評価され、世界遺産に選ばれた熊野古道。その景観をいつまでも守っていくために、次のことを守りましょう。
- 草花を折らない
- ゴミは持ち帰る
- 動物に餌をあげない
- 火気厳禁
- 道から外れない
気をつけたい動物や虫
自然豊かな熊野古道には、もちろん虫や動物たちが住んでいます。出会わずに済むように、コースを外れてむやみに森へ入ったり、暑くても肌を露出したりしないようにしましょう。
特に気をつけたいのは下記の虫・動物たちです。万が一出会っても、騒がず落ち着いて対応しましょう。
マムシ、ムカデ、スズメバチ、シカ、クマ、ダニ、ヒル
自分の体力にあったコース選び
まずは、熊野古道を訪れるまでの体調管理をしっかり行いましょう。さらに、歩き始める前の準備運動もお忘れなく。
熊野古道には長短さまざまなコースがあります。初心者の方は「歩行時間1日最大3時間まで、高低差は1時間あたり300mまで」を目安にコースを選ぶことをおすすめします。何度か歩いている方であっても、油断は禁物。時間にゆとりを持ったスケジュールを立てるようにしてください。
こちらの記事では、初心者の方向けのおすすめトレッキングコースをご紹介しているので、参考にしてください。
季節に応じたコース選び
「熊野古道は山だから、夏でも涼しいだろう」と思っている方も多いのでは?実は、夏はとても暑いんです。夏休みに熊野古道を訪れる予定の方は、できるだけ短くアップダウンの少ない初心者向けのルートを選ぶようにしましょう。また、公共交通機関をうまく併用しながら、熱中症に気をつけて歩くようにしてください。
逆に、12月〜3月ごろに熊野古道を歩く方は、寒さの厳しい山あいのルートは避けるのがベター。また、日が落ちるのが早いので、夕方早い時間に宿につけるようにゆとりを持ったスケジュールを立てましょう。
熊野古道のベストシーズンは春と秋。暑くもなく、寒くもない、4月〜5月あるいは10月ごろに訪れることをおすすめします。
コース選びには、こちらの記事も参考にしてみてください。
熊野古道を歩くのにぴったりの服装や装備、持ち物まとめ
今回の記事では、熊野古道を歩くのにおすすめの服装や靴、持ち物についてまとめました。特に、初めて熊野古道を訪れる方はしっかりと準備をしてトレッキングに挑戦しましょう。
新しい装備にそれほどお金がかけられない!という方は、まず優先して靴を買いましょう。服装は、スポーツ用品などで代用することができますよ。
汗が冷えると体調不良に繋がったり、肌の露出がちょっとしたことで怪我につながったり…安心安全に熊野古道のトレッキングを楽しむために、万全の装備で臨みましょうね。