世界遺産・熊野古道に行くなら訪れたい!由緒正しい歴史あるお祭り10選

2023.10.23

世界遺産に登録されている「熊野古道」。和歌山県にある熊野三山(熊野本宮大社熊野那智大社熊野速玉大社)を目指して古来より多くの人がこの古道を歩いてきました。

熊野古道の歴史は平安時代に遡り、歴史ある場所とあって由緒正しいお祭りも多く残っています。今回は、開催月ごとにこの地域に伝わるお祭りをご紹介!一度はぜひ訪れていただきたいお祭りばかりです。

【2月】花の窟神社 春季例大祭|三重県熊野市

熊野古道沿いにある『花の窟(いわや)』は、日本書紀にも記されている日本最古の神社です。イザナミノミコトの御陵とされます。春季例大祭は、五穀豊穣を祈願し、神からの恵みをいただくお祭りです。秋にも秋季例大祭が行われますよ。

三重県指定無形民俗文化財に指定されている「お綱かけ神事」では、有馬の氏子たちや観光客が160m以上の大綱を高さ45mの巨岩である御神体から引き出し、境内に渡していきます。大綱は、古代米の藁で作られた7本の綱を結束したもので、イザナミノミコトが産んだ7人の神様を表しています。前年の縄を付け替えるわけではないので、二本の縄がかけられる様子がみられることがあり、豊作であるとされます。「お綱かけ神事」は見応えがあるので、ぜひみていただきたいお祭りです。

開催場所

花の窟神社

交通アクセス

JR熊野市駅から新宮駅行きバス2分「花の窟」下車

最寄駅

JR熊野市駅

特徴

綱かけ神事

開催日

毎年2月2日

主催者・運営者

熊野市観光協会

0597-89-0100 

公式サイト

https://hananoiwaya.com/hananoiwaya/iwaya_index.html

【4月】熊野本宮大社 春の例大祭|和歌山県田辺市

熊野三山のひとつ、熊野本宮大社で行われる最も大きいお祭りが、春の例大祭です。毎年4月13から15日の3日間にわたって行われます。

3日間のうち、最も有名なのは13日に行われる「湯登神事(ゆのぼりしんじ)」です。神職者や氏子、神楽人、稚児など約50名が熊野本宮大社から湯の峰温泉を目指し、太鼓にあわせて神歌を歌いながら歩きます。稚児の頭に神が宿るとされているので、稚児は地面におろしてはならず、その間ずっと肩車をされています。

湯峯温泉につくと、「湯の峰王子」にて稚児に神を憑依させる「八撥神事(やさばきしんじ)」が行われ、稚児が太鼓を叩き、肩車をする父親が体を回転させます。その後、旧社地である大斎原を目指して再び歩きます。

最終日である15日には、本宮大社の本殿で行われる「本殿祭」と、本宮大社から大斎原「渡御祭(とぎょさい)」がとり行われます。菊を飾り付けた神輿の行脚や、地元の子供たちによる大和舞、巫女の舞などがみられますよ。

開催場所

熊野本宮大社

交通アクセス

南紀白浜空港より直通バス140分、JR新宮駅からバスで60分、JR紀伊田辺駅からバスで120分

最寄駅

JR紀伊田辺駅

特徴

湯登神事、御神輿、大和舞、巫女の舞

開催日

毎年4月13〜15日

主催者・運営者

熊野本宮大社

公式サイト

【5月】船玉神社祭|和歌山県田辺市

ゴールデンウィークの5月3日には、船玉神社でお祭りが行われます。この船玉神社は、熊野本宮大社の奥の院にあたると言われており、本宮大社まで通じる音無川の上流に位置しています。熊野権現(スサノオノミコト)が玉の滝で修行した際に船を考案した場所とも言われ、船の神様としての信仰も篤く、多くの漁師さんも参拝されます。また、隣接する玉姫稲荷の神事も同じ日に執り行われます。

神事のあとには餅まきやカラオケ大会も行われ、ゴールデンウィーク中ともあって毎年多くのかたが訪れます。(2023年はカラオケ大会はなし)

開催場所

船玉神社

〒647-1744 和歌山県田辺市本宮町三越

交通アクセス

紀伊田辺駅からバス⇒「発心門王子」バス停から徒歩9分

最寄駅

JR紀伊田辺駅

特徴

餅まき、カラオケ

開催日

毎年5月3日

主催者・運営者

熊野本宮大社

公式サイト

【7月】河内祭(御船祭)|和歌山県古座川町

和歌山県南部の「古座川」で螺貝の音が響く中、飾り付けた舟が島を廻るお祭り「河内祭」は7月の第4土日に行われます。国の重要無形民俗文化財にも指定されており、源平合戦で勝利した熊野水軍の姿が祭りとして伝わったものであるとされています。この祭りは、「紀伊続風土記」にも記載があるほど古くから行われていました。

漁業が盛んな古座川流域の5つの地区がこの祭りを担っています。御船は御神体とされる川の中の小さな島「河内様(コオッタマ)」まで舟で向かい、拝礼を行います。土曜日は宵宮、日曜日は本祭となっており、宵宮では絵巻物にみられるような三隻の御船、屋形船などが川を上る水上渡御がみられます。また、古座流の獅子舞の競演や、地元のちゅ学生による櫂伝馬競漕(かいてんまきょうそう)も見ることができる盛り沢山なお祭りです。

御舟謡の歌い手が不足するなど、担い手不足によって存続が危ぶまれていましたが、2023年は複数の団体が協力することで一致し、無事に開催することができました。ぜひ、後世に残していきたいお祭りです。

開催場所

〒649-4115 和歌山県東牟婁郡串本町古座(古座川河口)

交通アクセス

古座駅から車で3分(駐車場あり)

最寄駅

古座駅

特徴

豪華な舟による水上渡御、露店なし

開催日

7月第4土日

主催者・運営者

「熊野水軍古座河内祭の夕べ」実行委員会

0735-62-0557(串本町役場産業課)、0735-62-3171(南紀串本観光協会)

公式サイト

https://www.town.kushimoto.wakayama.jp/kanko/event/koutimaturi.html

【7月】那智の火祭り(熊野那智大社例大祭・扇祭)|

毎年7月14日に斎行されるのが、熊野那智大社の例大祭です。「那智の火祭り」という名前で呼ばれることもあり、こちらの名前は聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

古来から人々は、那智の滝を神として崇め、仁徳天皇5年に那智山中腹に社殿を造営しました。熊野那智大社例大祭は、この遷宮をしのぶお祭りで、熊野那智大社から滝の前にある飛滝神社まで年に1回の里帰りをするのです。なんと、重さ50kg以上もする大きな松明を持った人々が、山道で乱舞!その姿は圧巻です。平成27年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。

午前中に「大和舞」と足利時代から伝わる「那智田楽」の奉納が行われ、松明への点火は午後2時です。この松明は、那智の地元の方々の奉仕によって作られたものなんですよ。この御火行事が、「火祭り」と呼ばれる所以です。

熊野那智大社については、こちらの記事で詳しく解説しています。

開催場所

熊野那智大社

〒649-5301 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1

交通アクセス

JR紀伊勝浦駅から車で約20分、バスで30分⇒「那智の滝前」下車

最寄駅

JR紀伊勝浦駅

特徴

大和舞、那智田楽、松明

開催日

7月14日

主催者・運営者

熊野那智大社

公式サイト

https://kumanonachitaisha.or.jp/

【7月】熊野古道 清姫まつり|和歌山県田辺市

「安珍清姫伝説」と呼ばれる伝説に出てくる清姫は、田辺市中辺路町真砂で生まれたとされています。伝説に出てくる安珍と清姫をテーマとし、創作舞踊の披露が行われるのが「熊野古道 清姫まつり」です。祭りの最後には、清姫が化身となった20mの大蛇が火を吹きながら会場を練り歩くという壮大な演出も!

2023年には、コロナ禍での自粛が明けて4年ぶりの開催がなされ、多くの来場者が足を運びました。祭りでは、地元の保育園・幼稚園児から中学生までが練習してきた踊りを披露したり、地元の歌手によるライブ、なかへち清姫太鼓の太鼓演奏、講談にあわせた大蛇の練り歩きなど演目は盛り沢山。2023年には2000人が訪れました。フリーマーケットや露店の出店もあり、まさに、田辺の夏の風物詩とも言えるお祭りです。

開催場所

〒646-1421 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川469-68

中辺路多目的グラウンド(2023年より会場が河川敷から変更となりました)

交通アクセス

紀伊田辺駅から龍神バス/明光バスに乗車⇒「清姫」バス停から徒歩1分。

最寄駅

紀伊田辺駅

特徴

屋台あり、踊りあり、

開催日

7月末の土曜日

主催者・運営者

中辺路町観光協会

0739-64-1470

公式サイト

https://www.nakahechi.jp/

【7月】田辺祭(鬪雞神社例大祭)|和歌山県田辺市

毎年7月24〜25日には、鬪雞神社(とうけいじんじゃ)例大祭である「田辺祭」が開かれます。8つの笠鉾(かさほこ)が町中を練り歩き、賑わいます。京都の祇園祭を想起させる、壮大なお祭りです。紀南地方最大の祭礼と言われており、10万人もの人出があるんですよ。笠の上屋には各町の特徴ある人形や餅花が飾られ、下屋にはこどもや笛吹衆が乗って祭を盛りあげます。

このお祭りは450年以上の歴史をもち、夜には川面に映る笠鉾の姿や300灯の提灯の明りが幻想的です。なんとこのお祭り、夜明け前の午前4時半に鬪雞神社で行われる「暁の祭典」から始まり、笠鉾が各町内に帰っていく22時ごろまで続きます。暁の祭典では浦安の舞と呼ばれる神職の舞も見ることができるほか、21時過ぎには本殿前で流鏑馬の披露も行われます。

開催場所

鬪雞神社

〒646-0029 和歌山県田辺市東陽1−1

交通アクセス

JR紀伊田辺駅から徒歩5分

阪和道南紀田辺ICから車で10分

最寄駅

JR紀伊田辺駅

特徴

笠鉾曳き回り、流鏑馬行事、浦安の舞

開催日

毎年7月24日・25日

主催者・運営者

鬪雞神社

0739-22-0155

公式サイト

https://www.tanabe-kanko.jp/view/kumano-kodo/toukei-jinja/

【10月】御船祭(熊野速玉大社例大祭)|和歌山県新宮市

熊野速玉大社の御船祭は、9隻の早船が御船島を廻り、その速さを競う船渡御神事です。毎年、10月15日から熊野速玉大祭が行われ、翌日の16日に祭の締め括りとして御船祭が行われます。

熊野川の約1.6km上流にある御船島を3周する早船競漕は見応えたっぷり!威勢の良い声が上がり、沿岸からは声援も聞こえます。この祭は、鎌倉時代の和歌にも「みくままの浦曲にみゆる御船島 神のみゆきに漕ぎめぐるなり」と歌われています。早船たちを見守りながら、神輿の乗った神幸船が島を廻ります。

開催場所

熊野速玉神社

和歌山県新宮市新宮1番地

交通アクセス

JR新宮駅から徒歩20分

最寄駅

JR新宮駅

特徴

神輿、早船競漕

開催日

10月16日(熊野速玉大祭は15日)

主催者・運営者

熊野速玉神社

0735-22-2533

公式サイト

https://kumanohayatama.jp/?page_id=8

【10月】御坊祭|和歌山県御坊市

御坊・日高地方最大と言われる御坊祭(みぼうさい)は、隈取り顔の子どもを乗せた四つ太鼓が町内を練り歩くお祭りです。上、中、紀小竹、御坊町、名屋の5組の若中が四ツ太鼓を担ぎあげます。古くから「人を見たけりゃ御坊祭」と言われるほど、大勢の見物人で賑わいます。さらに、国選民俗芸能である「けほん踊り」では、こどもたちが生花をつけた笠と豪華絢爛な衣装で踊り、境内では獅子舞も披露されます。

2023年にはコロナ禍を経て4年ぶりに開催されました。

開催場所

小竹八幡神社

〒644-0002 和歌山県御坊市薗646

交通アクセス

西御坊駅から徒歩3分

最寄駅

紀州鉄道「西御坊駅」

特徴

四つ太鼓、獅子舞、けほん踊り

開催日

10月4日〜5日

主催者・運営者

小竹八幡神社

公式サイト

https://www.city.gobo.lg.jp/kanko/kankou/maturi/1395035915456.html

【11月】八咫の火祭り(熊野本宮大社)|和歌山県田辺市

こちらは熊野古道沿いのお祭りでは珍しく、新旧が融合した新しいお祭り。1999年に始まり、2023年で22回目となる「八咫(やた)の火祭り」です。古代からの「祀り」と、太鼓や花火などの「祭り」を両方味わえると人気のあるお祭りです。「八咫」とは、かつて山中で道に迷った神武天皇を導いたとされる三本脚の八咫烏のこと。

日の入り頃になると50名の時代行列が250本のろうそくの灯る道を大斎原に向けて行脚し始めます。大斎原につくと、八咫烏をあしらった「炎の神輿」に神火がうつされ、神事が執り行われます。来場者も参加できる「熊野八咫踊り」や、18時からの花火も楽しむことができます。

以前は8月末に行われていましたが、2023年は「こだま祭」と同日開催が予定されています。

開催場所

熊野本宮大社、熊野本宮大社大斎原、熊野川河川敷

交通アクセス

南紀白浜空港より直通バス140分、JR新宮駅からバスで60分、JR紀伊田辺駅からバスで120分

最寄駅

JR紀伊田辺駅

特徴

花火、火祭り、御神輿

開催日

2023年は11月26日(日)開催、以前は8月末に実施

主催者・運営者

八咫の火祭り実行委員会(本宮行政局産業建設課)

0735-42-0751

公式サイト

http://www.za.ztv.ne.jp/t9dpaq3x/

熊野古道の歴史あるお祭りに行ってみよう

本記事では、熊野古道沿いで開催されるお祭りについて開催月ごとにご紹介してきました。熊野古道そのものを楽しむのももちろんおすすめですが、せっかくいくならばお祭りの開催にあわせて足を運んでみてはいかがでしょうか。

いつもと違った町の姿、地元の人たちの熱気、そして厳かさを感じることができますよ。

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