

搾りたての味をそのままに 黒沢牧場のアイスクリーム
SEN.RETREATでは、それぞれの施設の特色に合わせて、宿泊者に提供するものを変えています。
その中でも、和歌山・海南市にある「黒沢牧場」とは以前からご縁があり、コンテナヴィラ型宿泊施設「SEN.RETREAT CHIKATSUYU」では、黒沢牧場のミルクアイスを提供してきました。
月日が経ち、アイスクリームの種類がさらに豊富になったことをお話しいただき、改めて「ぜひこの味をSEN.RETREATのすべての施設で楽しんでいただきたい」という思いが膨らみ、2025年9月から全施設での提供がスタートしました。
黒沢牧場のこだわりが詰まったアイスクリーム。
今回は、その“おいしさの秘密”を黒沢牧場・外販部の上芝尚子さんに伺いました。

アイスクリームの誕生秘話
高原の広々とした放牧地で牛たちを一年中のびのびと放牧し、牧場内の工房でソフトクリームやプリン、ロールケーキなどを製造・販売している黒沢牧場。中でも人気なのが、搾りたての生乳を惜しみなく使ったソフトクリームです。
濃厚でありながらすっきりとした味わいが特徴で、口に入れた瞬間に広がるまろやかなミルクの風味と、すっと消える後味の良さに多くのファンが惹きつけられています。

「この味を家でも楽しみたい」「知人に贈りたい」という声から生まれたのが、牧場の味をそのまま閉じ込めたカップ入りアイスクリームです。現在はミルクをはじめ、地元食材を使ったさまざまなフレーバーを展開しています。
ストレスフリーで過ごす黒沢牧場の乳牛たち
黒沢牧場は1968年に設立。
和歌山・紀伊水道を望む標高500mの高原に位置し、草地面積は約30ヘクタール(東京ドーム約6個分)にも及びます。
牛たちはこの広々とした牧草地で、一年を通して自由に過ごしています。

「牛舎で飼うよりも乳量は少なくなりますが、ストレスフリーな環境でのびのび育つ牛たちはとても健康で、足腰が強く、長生きしてくれるんです」と上芝さん。
搾乳の時間になると、牛たちは自ら搾乳所へやってくるそう。
「朝7時ごろになると、乳が張るので“搾ってほしい”と自分たちから集まってくるんです」と笑顔で話してくれました。
牛たちのリズムに合わせ、無理なく行われる搾乳。
のびのびとした放牧スタイルが、健康な牛とおいしい牛乳を生み出しています。


季節で変わる味わい
黒沢牧場の生乳は、季節によって味や色が変わります。
夏はクローバーなど青々とした草を食べるため、水分が多くすっきりとした味わいに。
冬は乾いた草を食べることで乳脂肪分が増え、やや黄色みを帯びた濃厚でクリーミーな味になるのだそうです。
自然のサイクルがそのまま味に現れる——。
それが黒沢牧場のミルクの特徴です。

搾りたての味を活かす「アイスクリーム」
黒沢牧場のアイスクリームは、搾乳後すぐに隣接する工房で加工されます。
移動距離が短いため、牛乳の加熱処理は通常2回のところ1回で済むそうです。牛乳本来の甘さが出るため砂糖を控えめにできます。

また、SEN.RETREATでも提供している「クラフトアイスクリーム」は、乳化剤や安定剤を使用しない完全無添加なのがうれしいポイント。使用しているのは牛乳と砂糖と卵だけ。素材そのものの自然な甘さと、なめらかな口当たりが楽しめる、上品で優しい味わいです。
フレーバーも多彩で、定番のミルクに加え、和歌山・川添産のほうじ茶、有田の三宝柑など、地元の恵みを活かした味が並びます。
黒沢牧場 × SEN.RETREAT のコラボレーション
そんな黒沢牧場のクラフトアイスクリームは、2025年9月より SEN.RETREAT の全宿泊施設で提供がスタートしました。
各施設のイメージに合わせた3種類のフレーバーがラインアップされています。

SEN.RETREAT TAKIJIRI:うめ
SEN.RETREAT TAKAHARA:じゃばら
SEN.RETREAT CHIKATSUYU:三宝柑
いずれも黒沢牧場で人気のある既存フレーバーから選定されたもので、宿泊施設ごとの雰囲気とともにお楽しみいただけます。
ご宿泊の際にはぜひ、黒沢牧場のやさしい味わいをお楽しみください。